千心美生
不安な世界情勢、上がる税金と上がらない景気など…。
人間は無意識でいると、自然とネガティブな情報ばかりを集めてしまいます。
それ自体は、生物が生き延びるために行う、本能的なごく自然な行為です。
ところが、それをそのまま放っておくと、人と人とが互いに影響しあい、周りがネガティブな空気に包まれていってしまうのです。
実は人間は、意識せずとも影響を受け、そして与えています。影響力とは、何も有名人や政治家だけが持っているものではないのです。
一人ひとりが持つ、“良い影響力”を信じて、無意識をやめて、意識的に周囲にポジティブな影響を与えていく。
私たちはそんな選択をしていきたいと思います。
ヴァーナルと関わる全ての人が良い影響を受ける一年になりますように。
2015年も、私たちヴァーナルをよろしくお願いいたします。
コンビニ、居酒屋、公園、空港など、日本のどこにでもある場所を舞台に、絶望の中に生きる人々の希望への旅立ちを描いた短編集。特に、書名となった「空港にて」は、村上龍が「30 年に及ぶ作家生活で“最高の短編”を書いた」と言ったほどの傑作である。
「空港にて」は、シングルマザーとなり、風俗嬢“ユイ”として働き始めた女が、恋仲になった客・サイトウと待ち合わせをする空港が舞台だ。なかなか姿を見せないサイトウを、ユイはこれまでのことを振り返りながら待つ。サイトウが教えてくれた、自分にとっての最後の希望を信じて。
「空港にて」の主人公・ユイは、自分の境遇に絶望していましたが、サイトウによって希望を見出します。どんな絶望にあっても、ふとしたことがきっかけで希望が見えてくる。
それは、私たちが生きている現実社会にも同じことがいえるかもしれませんね。
代表取締役 千堂 純子