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千心美生

千心美生

一流になるために

「言霊」という考え方があります。
言葉には霊力があり、「言挙げ」によって実現するという神道の教えです。
受験の前には滑ると言わないとか、結婚式には忌み言葉として使ってはいけない言葉があるのは、今でもその考え方が存在していることを感じます。
私たちは、相手のほんの一言に、深く傷つくことも、その一言でそれまでの関係の全てが終わってしまったことも経験しています。
また、その一言に救われた気持ちになることもあれば、勇気づけられることも経験しています。
その一言を頼りに長く苦しい道程を乗り越えたこともあったと思います。
毎日の生活が明るく暖かい言葉に彩られているのか、暗く陰気な言葉に埋め尽くされているのか、同じ場所で同じ時間を生きていても、そこには天国と地獄ほどの隔たりが生じてしまうのではないでしょうか。
禅の寓話で、武士が僧侶に「地獄とか極楽とかはどんなところであろうか」と尋ねたら、「武家のくせにそんなこともわからんのか」と馬鹿にされ、逆上して刀の柄に手をかけたところ、「それが地獄じゃ」と僧に言われ、はっとして「失礼いたしました」とわびた時、僧は「それが極楽じゃ」と言ったというお話を思い出します。
言葉の持つ力の大きさと怖さです。
大切に使わなければならないと感じます。
でも、毎日がそんなにおめでたく楽しいなどとはありえません。
だからこそ、努めて明るく暖かい言葉を選択していかなければ、現実の厳しさに簡単に押し潰されてしまいます。
日々の小さな優しさや美しさを丹念に拾い集めて言葉になおす。
これが「寿ぐ」ということなのだと思います。
そして、できればまわりの人を元気にする、夢や希望が湧いてくる、そんな言葉「使い」になりたいと願っています。

不況のあおりを受けて仕事が激減し、心身ともにボロボロの状態となった音楽ライターの和田靜香は、病院の主治医に気分転換のためにとアルバイトを勧められる。こうして和田が働き始めたのが、東京の片隅にある地元密着型のアットホームなコンビニだった。個性豊かな同僚の“オバチャン”たちやユニークすぎる“お客さん”たちとの間で日々繰り広げられるコンビニの日常劇は、驚くほどたくさんの気づきに満ちていた。音楽ライターの和田靜香は、コンビニのレジの裏から見える日本に何を感じ、どのように成長していったのか。ユーモアと愛と少しの怒り(?)を持って綴られたコンビニバイトの体験記。
著者がプロのライターなこともあって、独自の視点から見たその世界は非常に興味深く、一気読みできる面白さです。当たり前の日常に垣間見える日本の姿。コンビニはまさに日本の縮図ですね。

代表取締役 千堂 純子

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